先輩看護師座談会
看護の現場より

先輩看護師座談会

本日は労災病院に勤める看護師4名(1~2年目の新人さん、指導看護師)にお越しいただきました。
新人看護師及び指導者としての目線、経験談やこれから看護師になる学生さんへのメッセージなどについてお伺いしました。

新人看護師(A)

新人看護師(B)

先輩看護師(C)

先輩看護師(D)

新人看護師(A)

新人看護師(B)

先輩看護師(C)

先輩看護師(D)

それでは本日はよろしくお願いします。

一同

よろしくお願いします。

まず初めに看護師になった当初のことについてお伺いしたいと思います。 その時(働き始めの頃)はどんな気持ちで働いていましたか?

新人看護師(A)

何をするにしても未経験なので、毎日新しい知識を吸収しようと必死でした。今まで勉学が中心で体力もなかったため、仕事に来て一日働いているだけでヘトヘトでした。

新人看護師(B)

とにかく何をするにしても不安で、覚えることも多く、いっぱいいっぱいでした。

先輩方はどうですか?当時を思い出してみて。

先輩看護師(C)

私も毎日がとにかく必死で、日々変化する患者さんの状況になかなか追いつけませんでした。

先輩看護師(D)

私も同じです(笑) 分からないことが多くて、毎日必死だった気がします。

特に苦労したことは何でしたか?

新人看護師(A)

夜勤に慣れるまではなかなか生活リズムが身に付かず、苦労しました。

新人看護師(B)

勉強です。疾患や治療内容など難しくて、新しいことを勉強すると、以前やったことを忘れてしまうので復習して積み重ねていくことが大変でした。

苦労した時期の支えになっている(いた)ものは何ですか?

新人看護師(A)

他愛もない話を聞いてくれた友達や家族の存在です。

新人看護師(B)

友人や家族、先輩方も優しいのでいろいろ相談できたことです。

どのくらいの時期から自信がつくようになりましたか?

新人看護師(A)

自信は今でもないですが、不安な時は先輩が見ていてくれるので心強いです。

新人看護師(B)

自信は今もないですが、先輩から褒めてもらったり、患者さんから感謝されたりすることが少しずつですが自信に繋がっています。

先輩方はどうでしたか?

先輩看護師(C)

3年目で日々のリーダーを行うようになり、周りからも少しは認めて貰えたのかなと思えるようになりました。それまでは全く自信がなかったです。

先輩看護師(D)

今でも分からないことが多く、自信がついたとは言えないかもしれないです…。

働いていて、楽しかったことは何でしたか?それは、その後にどのように影響しましたか?

先輩看護師(C)

患者さんに「ありがとう」と言われたことや、元気に退院していく姿を見て、楽しいというか、嬉しいなと思いました。忙しくて辛い時も、そのことを思い出しながら「がんばろう!」と思っています。

新人看護師(B)

以前はできなかった手技や、勉強したことを実践し、患者さんに活かすことができたときは嬉しかったですし、もっと頑張ろうと思えました。

先輩看護師(D)

楽しかったというか嬉しかったことになりますが、患者さんと仲良くなったり、退院時に感謝された時です。副作用や、お金の問題、退院調整など患者さんが不安なく退院に向かっていけるようにしていこうと思うようになりました。

新人看護師(A)

今のところ毎日必死です(笑)

2年目(3年目)以降はどうなっていきたいですか?

新人看護師(A)

せっかく、がん看護をさせて頂く機会が多いのでがんの認定や緩和ケアの認定看護師を目指して患者さんに寄り添った看護が実践できるようになりたいです。

新人看護師(B)

1年間働いて自分の課題も見つけることができたのでそれを克服できるよう、しっかり患者さん一人一人と向き合って看護をしていけたらいいなと思います。

自分の目標や課題がはっきりしていていいですね。
先輩方から何かアドバイスを一言

先輩看護師(C)

2年目になり先輩の目は離れますが、気は抜かずに頑張って欲しいです。わからないことなど聞きにくく思うこともあると思いますが、困った時は素直に先輩に相談をして欲しいです。私は2年目もとにかく不安だったので、常に自分から「不安ですアピール」をしていました(笑)

先輩看護師(D)

私も先輩の目が離れて、いつも指導者がついていたから直ぐ質問してしまえる環境から、勉強がしっかり身についていなかったのではないかと焦ることがありました。興味を持って勉強することと、分からないことはリーダーさんや先輩にきちんと聞いて、分からないままやらないようにすることが大事かなと思います。

新人(A)(B)さんのこれまでの成長を見てきてのコメントをお願いします。

先輩看護師(C)

(新人(A)さんへ)1年間でたくさんの経験をし、地道に勉強もして、1人でできるようになったことがたくさんあります。積極的に「○○をやりたいです!」と言えるのがすごいなと思うので、これからも頑張って欲しいです。

先輩看護師(D)

(新人(B)さんへ)最初は抜けてしまう事が多く、たくさん指摘もされていました。また、清潔動作が苦手だったりすることもありましたが、指導を繰り返すうちに技術の習得も順調に出来ており、本人の自信にも繋がっていったのではないかと思います。

いざ、新人指導をしてみてどうでしたか?

先輩看護師(C)

指導することで、自分の知識の再確認ができたこと、教えることの難しさを感じました。

先輩看護師(D)

勉強をしてきて欲しいと伝えても、教科書の暗記になっていることが多く実際に患者さんを見ることと、本での学びを結び付けることが難しく、そこをどうやって指導していけばいいのか難しかったです。また、新人さん一人一人の個性をキチンと把握することが難しく感じました。

自分が新人の頃の新人指導者はどうでしたか?

先輩看護師(C)

指導者だけでなく、色々な先輩が気に掛けてくれて心強かったです。

先輩看護師(D)

明るくて話しやすかった方なので、とっても頼りになる存在でした。

指導する立場になってわかったことや、悩みはありますか?

先輩看護師(C)

どうやって説明すれば理解してもらえるか、伝え方に悩みました。それぞれ個性もあるので同じように説明しても理解が難しい時もありました。

新人看護師との関係性はどうですか?

先輩看護師(D)

メンバー全体が協力的なので、関係性は悪くないと思います。

先輩看護師(C)

日々のカンファレンスでは、先輩後輩関係なく意見を出し合っています。それを否定する人もいないので、関係性は良いと思います。

指導者以外の新人フォロー体制はどうなっているのでしょうか?

先輩看護師(C)

病棟師長や師長補佐、教育担当者も新人をフォローしてくれます。日々の業務では、その他の先輩たちも指導してくれるため、病棟全体で育てています。

先輩看護師(D)

指導者以外にもチームメンバー全員でフォローしており、必要時は先生や薬剤師さんからも勉強会を実施してもらったりしています。

どのような経験の積み重ねで自信がついていきましたか?

先輩看護師(D)

勉強したことが患者さんの病態と合い、きちんと対応できるようになっていったことです。

先輩看護師(C)

繰り返し同じような経験をしたことで自信に繋がったと思います。具体的には今までは手順書を見ながら行っていた処置が、手順書を見なくてもできるようになったこととか、病態なども毎回調べなくても、患者さんの状態と繋がるようになったりしました。

指導者になる条件というか指導者として気をつけていることはありますか?

先輩看護師(D)

新人さんの話をキチンと聞いてあげられて、どうしていったらいいか話し合いができる人かなと思います。

先輩看護師(C)

私は新人さんの話をよく聞いて、できるだけ一緒に考えたり調べたりするようにしていました。今はなかなか自分から声をかけられない新人さんも多いので、こちらからも声をかけるように心がけています。

病院には看護師以外にも医師をはじめ様々な職種の方と協力して仕事をしていく必要がありますが、そういった看護師以外の方々との人間関係はどうですか?

先輩看護師(D)

私の病棟は単科で先生もほぼ固定されていることもあり、先生とのコミュニケーションも取りやすいです。リハビリの人とも気軽に話したりでき、関係性は良好だと思います。

先輩看護師(C)

多職種カンファレンスがあり、医師や医療ソーシャルワーカー、理学療法士、作業療法士とコミュニケーションを取る機会が多いです。病棟担当の薬剤師もいるため、薬の知識で困った時はすぐに相談もできます。

新人看護師(A)

担当診療科の医師も優しいです。疾患についてどうしても理解できない時など質問すると分かりやすく教えてくれます。勉強会も定期的に開催してくれて、それも分かりやすくてすごく助かっています。

新人看護師(B)

先生も優しく、疾患や治療についてなど何でも聞けて良い関係だと思います。

仕事を円滑に進めるポイントというか、自分自身で意識して気をつけていることはありますか?

先輩看護師(C)

まずは元気に挨拶や返事をすることが大切だと思います。
報告・連絡・相談は基本ですが、本当に大切です。自分の整理にも繋がるので、いつも忘れないで欲しいです。

新人看護師(A)

先輩方もですが、患者さんも人生の先輩なので尊敬の気持ちを忘れないようにしています。報・連・相(報告・連絡・相談)を意識し行動しています。

新人看護師(B)

挨拶や態度など基本的なことです。患者さんにはもちろんですが、スタッフ間でもチームワークとして大切になってくると思います。

先輩看護師(D)

どんな相手でも尊敬して、協力して仕事を進めて行こうと思うことかなと思います。

ずっと明るい雰囲気で進んできた座談会ですが、残念ながら終了の時間となってしまいました。
最後に新人で入ってくる看護師たちにメッセージをお願いします。

新人看護師(A)

このような時代に就職することは大変だと思いますが、患者さんの何気ない一言で心救われたりすることも多いです。
また、先輩方は本当に全員優しく、とても親身に指導して頂きのびのびと働いています。最初は不安が大きいとは思いますが、サポート体制が整っているので安心して働くことができると思います。私もまだまだ未熟ですので一緒に頑張っていきましょう!

新人看護師(B)

新しい環境とコロナ禍ということで、不安なことが沢山あると思いますが、先輩方も優しく、なんでも相談できる環境なので安心して下さい!

先輩看護師(C)

実習では基本的な検温とケア程度の経験に留まりがちで、医療処置は全くの初めての状況で不安は多いと思います。実習で受け持つことと、実際に看護師として受け持つことの重みの違いもありますが、みんな少しずつ経験し看護師になっていきます。フィジカルアセスメントの知識など、研修でしっかり教えてくれます。
実習でも患者さんと関わる機会が少なく、不安に思っていることも多いと思いますが、それは私たちも理解していますし、他の新人さんたちも同じ気持ちだと思います。一緒にがんばっていきませんか?

先輩看護師(D)

実習もあまりできず、病院の雰囲気も分からず不安なことも多いと思いますが、優しく、丁寧な教育をしてくれる職場なので安心して入職して欲しいと思います。

それでは座談会を終了します。皆さんお付き合いありがとうございました。

一同

(一同笑顔で礼)

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