ほ乳類培養細胞を用いる染色体異常試験の豆知識

ほ乳類培養細胞を用いる染色体異常試験には、チャイニーズハムスター肺細胞(CHL細胞)がよく使われます。染色体はDNAと蛋白質で構成され、細胞の分裂中期に顕微鏡下でその形を表します。細胞が有害因子に曝露されると、染色体を構成するDNAや蛋白が障害を受け、細胞の分裂中期に染色体の異常として発現します。この現象を指標とした試験が染色体異常試験です。

光学顕微鏡により、染色体の異常を分類している写真 染色体は、光学顕微鏡で観察(写真左)し、染色体の異常(写真右)を分類します。

 

染色体異常試験においては、通常化学物質は細胞の培養液に溶解または懸濁して培養細胞に処理しますが、ガス状或いは揮発性の化学物質は、その方法では細胞との接触ができません。そこで気層にある化学物質を培養びんに貼り付いている細胞に接触させやすくし、かつ細胞の培養が可能なガス曝露法(ガス回転曝露装置)及び低沸点化合物曝露法(密栓回転曝露装置)を開発しました。

ガス回転暴露装置の写真、揮発性化学物質暴露法装置の写真

 

ガス回転曝露装置(写真左)と低沸点化合物曝露法(密栓回転曝露装置:写真右)装置内の培養びんが回転し、気層及び培養液中の化学物質を交互に細胞に接触させる仕組みになっています。

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