アスベスト関連疾患への取組


 当機構では、従前からアスベスト(石綿)関連疾患に係る特殊健診、診断及び治療等に取り組んでまいりましたが、平成17年6月にアスベストばく露による健康問題が表面化し、政府の閣議決定(平成17年7月)に基づく「アスベスト問題への当面の対応」(アスベスト問題に関する関係閣僚会合とりまとめ)を受け、アスベスト関連疾患の診断・治療の中核となる医療機関として、24労災病院に「アスベスト疾患ブロックセンター」「アスベスト疾患センター」を設置し、産業保健総合支援センターとともに、積極的にアスベスト関連疾患への取組を実施しています。


アスベスト疾患センター   
   
 
2  取組概要

■労災病院(アスベスト疾患センターを設置していない労災病院を含む)
相談、特殊健診、診断、治療及び症例収集等を実施
(対応可能労災病院一覧はこちら(PDF))

 

■産業保健総合支援センター
専門相談員による各種相談の実施、最寄りの医療機関等を紹介
(産業保健総合支援センター一覧はこちら)

相談状況等
      
R 4 年度
R 3 年度】 
R 2 年度
R 元 年度
H30年度
H29年度
H28年度
H27年度】  H26年度
H25年度

臨床医学研究等

 当機構は、労働災害の発生状況等を踏まえ、時宜に応じた研究に取り組んでおり、「労災保険給付に係る決定等の迅速化・適正化」の一環として「アスベスト」に関する研究を実施しております。
 当機構の「労災疾病等医学研究普及サイト」において、研究内容などを紹介しておりますので、ぜひご覧ください。
 https://www.research.johas.go.jp/

石綿小体計測検査の実施


 当機構では、全国7か所のアスベスト疾患ブロックセンター及び3か所のアスベスト疾患センターにおいて、石綿小体計測検査を実施しております。
 また、労災請求において、石綿小体計測が必要と認められた場合には、労働基準監督署の依頼に基づき、計測の精度管理がなされている計測機関において計測が行われます。
 石綿小体計測方法に関するマニュアルについてはこちらからご確認ください。
※ 石綿小体とは、石綿ばく露を示す医学的所見であり、石綿肺がんにおける労災認定の重要な指標の一つとなっています。

<石綿小体計測検査件数>
H25
年度
H26
年度
H27
年度
H28
年度
H29
年度
H30
年度
R元
年度
R2
年度
R3
年度
R4
年度
185 251 202 320 140
203 150 112
158 215

石綿関連疾患診断技術研修の開催

 石綿関連疾患の診断及び石綿ばく露所見の判定に関しては、エックス線写真の読影等が必要となっていますが、その判断が困難な事案が多く、また、医学的な知識・経験に加え、石綿ばく露等についての知識も必要となります。
 当機構では、呼吸器系の疾患を取り扱う医師や産業医などの医療関係者を対象として、石綿関連疾患の診断技術の向上及び労災補償制度の周知を図るため、石綿関連疾患の診断方法、石綿ばく露所見に関する読影・検査方法及び労災補償上の取扱い等についての研修を全国各地で実施しております。

詳細は右のリンクからご覧ください。   

申込方法等は、各産業保健総合支援センターに問合せください。

<石綿関連疾患診断技術研修開催実績>                                                                               
区分 R2年度 R3年度 R4年度
R5年度
開催回数 動画配信 36回 36回 48回
受講者数 383人 792人
918人 1,218人

※令和2年度は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響により集合形式での研修を中止し、動画配信形式により研修を実施した。


「石綿関連疾患診断のポイント」動画(DVD)の制作

 上記研修事業の一環として、当該疾患の診断方法等を解説した医療機関向けのDVDを制作し、呼吸器系疾患を取り扱う全国の労災指定医療機関に配布しました。

動画はこちらから(厚生労働省ホームページ内掲載)

ファイルはPDF形式になっています。閲覧ソフトをお持ちでない方はこちらからダウンロードして下さい。(無料)

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