じん肺

研究開発テーマ

「じん肺の研究・開発、普及」

研究代表者 北海道中央労災病院 院長
      アスベスト疾患ブロックセンター長 大塚義紀

研究概要

じん肺とは鉱物、金属などの粉じんを吸入することによって肺に生じた職業性呼吸器疾病です。本研究ではじん肺の労災認定の迅速・適正化に寄与するために以下の3つの研究に取り組みます。


①深層学習によるじん肺診断ソフトの開発

じん肺における胸部画像の診断については、熟練した診断医の眼で行われているのが現状ですが、じん肺健診を担当する産業医の中で習熟した専門医の数は十分とは言えません。また、専門医の診断にも少なからず主観が入るため、労災認定の場ではより客観的な判断方法が求められています。
本研究では、じん肺と診断された患者の胸部画像について深層学習をはじめとするAI技術を用いて解析し、作成したプログラムが診断等に有効であるか検証します。


②間質性肺病変を合併するじん肺症例の予後

平成30~令和3年度に実施した「じん肺にみられる間質性肺炎」の研究では間質性肺炎・間質性肺病変の合併率を調査してきました。研究登録から5年が経ち、長期の予後観察が可能となったことから、再度間質性肺炎・間質性肺病変を合併したじん肺の予後について検討します。


③続発性気胸の治療についての検討

続発性気胸は、じん肺の合併症のうち4割を占める頻度の多い合併症の1つですが、自然気胸とは異なり、予後が不良な症例も多いです。
本研究では、デジタル持続呼吸器で治療した気胸と従来の持続呼吸器で治療したじん肺続発性気胸の予後を比較し、治療の改善に結びついているかどうか検討します。


研究計画※研究開始前に開催した医学研究評価部会で使用された資料です。

研究計画書
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