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1 産業殉職者合祀慰霊式の趣旨
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高尾みころも霊堂では、昭和47年6月に開催された開堂慰霊式において、昭和22年から昭和46年までの産業殉職者の氏名を記した御霊簿を奉安しました。
以降、毎年秋には、前年度に通勤災害を含む労働災害で亡くなられた産業殉職者の御霊を合わせてお祀りし、安全な職場環境の実現と労働災害の根絶に向けて努力することを御霊の前でお誓いする産業殉職者合祀慰霊式を開催しています。
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2 令和7年産業殉職者合祀慰霊式のご報告
令和7年の産業殉職者合祀慰霊式は、雨降る肌寒い天候でしたが、470名を超えるご来賓、ご遺族が見守る中で滞りなく進行し、新たに2,437名の御霊を合祀することができました。式典に参列されました皆様、また、各地にて1分間の黙とうにご協力いただきました皆様に改めて謝意を表します。
▶令和6年産業殉職者合祀慰霊式動画
開催日 令和7年10月22日(水)午後12時45分
式 場 高尾みころも霊堂(東京都八王子市狭間町1992)
主 催 独立行政法人労働者健康安全機構
後 援 厚生労働省、公益財団法人産業殉職者霊堂奉賛会、中央労働災害防止協会、建設業労働災害防止協会、陸上貨物運送事業労働災害防止協会、
港湾貨物運送事業労働災害防止協会、林業・木材製造業労働災害防止協会
式次第
◇開式
◇国歌斉唱
演奏 皇宮警察音楽隊
合唱 東京混声合唱団
◇霊位奉安
産業殉職者の霊位を、労働者健康安全機構理事長が謹んで祭壇に奉安いたしました。
◇式辞
本日、ここ高尾みころも霊堂に、全国各地から産業殉職者のご遺族の方々をお招きし、また、行政機関、労働団体、経済団体、各界代表の方々のご
参列をいただき、令和七年産業殉職者合祀慰霊式を挙行いたします。
私どもは、労働災害により亡くなられた方々の御霊を奉安するため、昭和四十七年に本霊堂を建立し、毎年、秋に慰霊式を行い、御霊をお慰めして
参りました。
長年にわたり、労使及び行政機関並びに災害防止団体の方々によって、働く方々の安全と健康を守る取組が、積み重ねられておりますが、今なお、
重大な災害や職業性疾病の発生が絶えることはなく、数多くの尊い生命が失われています。
本日、新たな悲しみと尊崇の念をもって、二千四百三十七名の方々をこの霊堂にお迎えしなければなりません。この高尾みころも霊堂に、新たな御
霊をお迎えすることにより、二十七万八千三百十九名の方々が奉安されることになります。
慰霊式を執り行うに当たり、産業殉職者の御霊が霊堂の奥深く安らかな眠りにつかれますことをお祈り申し上げますとともに、今後とも、働く方々
の生命と健康が十分に守られ我が国が引き続き発展できますよう、切に願うものであります。
結びに当たり、ご遺族の方々のご健勝とご多幸を心からお祈り申し上げ、併せてご参列くださいました関係各位に深甚なる謝意を表し、式辞といた
します。
令和七年十月二十二日
独立行政法人労働者健康安全機構
理事長 大西洋英
◇御霊簿奉上
令和6年度の産業殉職者2,437名の御霊簿を、ご遺族総代表が奉上されました。
◇追悼の辞
ご遺族総代表の幸田 咲子殿が「追悼の辞」を述べられました。
ご紹いただきました幸田です。遺族総代表として追悼の辞を述べさせていただきます。
昨年3月、私の夫は、建設現場での災害で亡くなりました。突然、今までいた家族がいなくなることは、本当につらく、いつも一緒にいた家族がい
なくなり当たり前に送ってきた日々がなくなるとは思いませんでした。
あれから1年以上がたちましたが、あなたのいない生活にはまだまだ慣れません。
それでも、私なりに少しでも元気に生活していこうと思ってはいるのですが、心に空いた大きな穴が埋まることはありません。きっと、いつまで
も、こんな気持ちが続くのでしょうね。
私が今回、慰霊式で思うことは、もう二度と労働災害で亡くなる人の悲劇を起こしてはならない、私と同じような気持ちとなる遺族を一人でも増や
してはならないということです。
今、私は、遺族総代表として、労働災害で亡くなられた遺族を代表して話をさせていただいておりますが、きっと、ここにお集まりのご遺族の方も
同じ思いだと思います。
本日の慰霊式では、企業を代表する方、労働組合の代表の方、行政の方がお集まりと聞いています。ぜひそのためにご尽力をお願いします。
最後になりますが、私の夫が、そして労働災害で亡くなられ、この霊堂に新たに祀られる御霊が安らかに眠れますように、祈りをこめて、黙とうを
捧げたいと思います。
令和七年十月二十二日
遺族総代表 幸田 咲子
◇黙とう
産業殉職者の御霊に対し、心からのご冥福をお祈りして午後1時から1分間の黙とうを行いました。式典の模様はインターネットにてライブ配信さ
れ、同時刻に式場外でも黙とうが行われました。
◇慰霊の言葉
内閣総理大臣 高市 早苗殿の慰霊の言葉を、司会が代読いたしました。
秋深まりゆく高尾山の麓、この清閑な「高尾みころも霊堂」において、御遺族並びに各界代表からの御参列をいただき、五十四回目の産業殉職者合
祀慰霊式が執り行われるに当たり、謹んで慰霊の言葉を捧げます。
不幸にして労働災害によって殉職された方々は、在りし日において職業人としての誇りを持ち、それぞれの職場で大いに職責を果たされ、我が国の
産業の発展と国民生活の向上に多大なる貢献をされました。
また、ひとたび家庭に帰れば、家族を愛し、家族から愛される、かけがえのない大切な存在であったことでしょう。
それだけに、志半ばにして尊い生命を失われた方々の無念と、最愛の方を失われた御遺族の深い悲しみを思うと、言葉になりません。衷心より哀悼
の意を捧げます。
このような悲しみが繰り返されることのないよう、働く方一人ひとりが安全で健康に働くことができる職場環境の実現に向け、改めて、全力を尽く
すことをお誓いいたします。
結びに、この霊堂に祀られる御霊が永遠に安らかでおられますとともに、御遺族の皆様の御多幸を心よりお祈りし、慰霊の言葉といたします。
令和七年十月二十二日
内閣総理大臣 高市 早苗
厚生労働大臣 福岡 資麿殿の慰霊の言葉を、厚生労働審議官田中 誠二殿が代読されました。
本日、御遺族並びに各界代表からの御参列をいただき、産業殉職者合祀慰霊式が執り行われるに当たり、謹んで慰霊の言葉を捧げます。
我が国の社会経済の発展と豊かさは、様々な産業で働いてこられた方々のたゆみない御尽力によって築かれたものです。
一方、この発展と豊かさの陰には、労働災害によって尊い生命を失われた方々が数多くおられることを、私たちは決して忘れてはなりません。
ここ「高尾みころも霊堂」に、新たに二千四百九十四名の御霊をお迎えする本日の合祀慰霊式に臨み、労働災害により亡くなられた方々に哀悼の
誠を捧げるとともに、かけがえのない御家族を失われた御遺族の皆様に対し、心からお悔やみ申し上げます。
私たちは、働くことにより生命が失われることがあってはならないという信念の下、働く方々の安全と健康が守られる職場をつくる努力を積み重ね
てまいりました。しかしながら、今なお多くの方が労働災害で亡くなられている現実があることに、厚生労働大臣として痛惜の念に堪えません。
働く方々の高年齢化、技術革新の進展などにより、人々の働き方や働く環境が大きく変化する中、全ての職場において働く方々の安全と健康を守
る取組を確実に浸透させ、働く方々が御家族とともに幸せに暮らしていける社会を実現することが、私たちの責務であることを強く肝に銘じ、今後
も、労働災害の根絶に向けて、働く方々の視点に立った職場づくりに努力を傾注してまいります。
結びになりますが、この霊堂に祀られている御霊が永遠に安らかでおられることを、また、残された御遺族がお健やかでおられることを心からお祈
り申し上げ、私の慰霊の言葉といたします。
令和六年十月二十三日
厚生労働大臣 福岡 資麿
◇黙とう
産業殉職者の御霊に対し、心からのご冥福をお祈りして午後1時20分から1分間の黙とうを行いました。
式典の模様はインターネットにてライブ配信され、同時刻に式場外でも黙とうが行われました。
◇慰霊の詩朗読
宗 左近作 産業殉職者慰霊の詩鎮魂曲(虹)を、関谷 亜矢子さんが朗読いたしました。
いまわたくしたちの閉じている
瞼の底の闇の奥から
いまわたくしたちの圧えている
言葉の下の沈黙の深みから
ゆるやかに浮かびあがってくる
花びらの渦巻き
ほほえみの波立ち
あなた
仕事着のあなた
陽の先に咲きでたあなたの顔の汗の
はじけた花びら
明るい笑いの仕事着のあなた
あなたはいってしまった
見えないそよ風にのって大空に立ちのぼって
ちぎれ雲を悲しみに青く染めて
時間はどこまでも氷っている
もう夕焼けも赤赤と大空を燃え上らせない
湖の水のような冷たい明るさのなかに
取残されてわたくしたちはいま
氷柱となって立って祈る
いってしまったあなたのほほえみの花びらよ
虹となれ
わたくしたちの瞼の底の闇の奥を
朝明けに芽吹く地平の草花へときはなつ
わたくしたちの言葉の下の沈黙の深みを
巣立つ小鳥のさえづりへひらく
虹となれ
もう会うことのない別れの切なさを
切なさのままに鋭く光と化して
虹となれ
あなたのいってしまったあの日の朝
かわしあった唇の色と形のそのままの
虹となれ
ああ湖の水のような冷たい明るさのなかで
失われてゆくすべての温かみのなかで
ちぎれ雲の悲しみに遠く青く染まって
わたくしたち氷柱となって立って祈り続ける
◇風船奉天
私たちの祈りが、色とりどりの風船と共に御霊に届くよう、納骨堂より風船を放ちました。
◇献花
厚生労働審議官(厚生労働大臣代理)、ご遺族総代表、各都道府県のご遺族代表に献花をしていただいた後、ご来賓の以下の団体の代表に献花をし
ていただきました。
労働団体及び経済団体
日本労働組合総連合会
日本経済団体連合会、日本商工会議所
労働災害防止協会
中央労働災害防止協会
建設業労働災害防止協会、陸上貨物運送事業労働災害防止協会、港湾貨物運送事業労働災害防止協会、林業・木材製造業労働災害防止協会
自治体
八王子市、八王子市議会
関係団体
公益財団法人産業殉職者霊堂奉賛会
最後に主催者として労働者健康安全機構理事長が献花いたしました。
◇閉式
式典終了後、祭壇は参列者に開かれ、多くの参列者に献花をしていただきました。
3 高尾みころも霊堂を慰霊の場にふさわしいものとするための取組(令和6年)
労働者健康安全機構は、産業殉職者合祀慰霊式を慰霊の式典としてよりふさわしいものとするため、令和6年も種々の取組を進めました、以下にその一部をご紹介いたします。
①天候対策をあらかじめ想定し、式典当日の降雨にも傘の貸出等で参列者に計画どおりのサポートを行うことができました。
②多くのご遺族等に式典に参列していただくことができるよう次の取組を行いました。
・近隣の学校のご協力を得て、式場近くに歩行困難者が利用できる駐車スペースを設けました。
・建物内に、おむつ交換場所、ライブ配信用大型モニターを設け、お子様連れのご遺族も参列できやすいようにしました。
・ご遺族以外でも参列できるよう受付手続きを整備しました。
これらの取組の多くは皆様のご意見を参考としています。
お気づきの点につきましては、今後ともご意見をお寄せいただければ幸いです。
4 令和7年産業殉職者合祀慰霊式について
開催日 令和7年10月22日(水)午後0時45分
式 場 高尾みころも霊堂(東京都八王子市狭間町1992)
主 催 独立行政法人労働者健康安全機構
後 援 厚生労働省、公益財団法人産業殉職者霊堂奉賛会、中央労働災害防止協会、建設業労働災害防止協会、陸上貨物運送事業労働災害防止協会、
港湾貨物運送事業労働災害防止協会、林業・木材製造業労働災害防止協会
式次第
◇開式
◇国歌斉唱
◇霊位奉安
◇式辞
◇御霊簿奉上
◇黙とう
◇慰霊の言葉
◇慰霊の詩朗読
◇風船奉天
◇献花
◇閉式
式典終了後、祭壇は参列者に開かれ、ご自由に献花できます。
5 黙とうのお願いについて(令和7年産業殉職者合祀慰霊式)
産業殉職者合祀慰霊式では、通勤災害を含む労働災害で亡くなられた産業殉職者の尊い御霊をお慰めするとともに、安全な職場環境の実現と労働災害の根絶に向けた誓いを新たにするために、参列者全員で1分間の黙とうを捧げています。
令和7年においても、産業殉職者合祀慰霊式が挙行される10月22日(水)の午後1時には、皆さまにおかれましても、産業殉職者に対し、それぞれの職場やご家庭などで1分間の黙とうをお願いいたします。
産業殉職者合祀慰霊式の様子は、
YouTube公式チャンネルでライブ配信します。
6 産業殉職者合祀慰霊式の案内状送付について
産業殉職者合祀慰霊式の案内状は、来賓のほかには、その年の慰霊式で御霊を合祀する、産業殉職者の御遺族及び高尾みころも霊堂に御遺骨や御遺品を納められている御遺族にお送りしています。
過去に御霊を合祀している産業殉職者の御遺族でも、参列を希望される方には案内状をお送りしますので、担当部署にお問合せください。
〔問合せ先〕
独立行政法人労働者健康安全機構
高尾みころも霊堂担当(援護班)
〒211-0021 神奈川県川崎市中原区木月住吉町1-1
電話 (044)431-8666
受付時間 平日午前9時から午後6時まで(年末年始を除く)