勤労者医療とは

「勤労者医療」とは、働く人の健康を守り、病気やけがをした後も、治療を受けながら安心して働き続けられるよう支える医療です。

働く人の健康には、仕事内容、作業の負担、職場環境、生活習慣、年齢による身体の変化など、さまざまな要因が関係します。勤労者医療では、病気やけがと仕事との関係に目を向けながら、病気の予防、早期発見、治療、リハビリテーションを適切に行います。また、病気やけがで仕事を休んだ方が円滑に職場へ復帰できるよう支援するとともに、治療を続けながら働く方に対して、病状や仕事内容に応じた支援を行い、病気と仕事の両立を支えます。

勤労者医療が対象とする病気は、仕事が直接の原因となる病気だけではありません。仕事の内容や職場環境が発症や悪化に関係する病気、さらには、がんや難病など、治療を続けながら働くための支援が必要な病気にも広がっています。

労働者健康安全機構は、全国の労災病院を中心に、労災疾病等に関する高度で専門的な医療を提供し、予防から治療、リハビリテーション、職場復帰、治療と仕事の両立支援までを一体的に進めています。あわせて、治療と仕事の両立支援に関する相談対応や人材育成、産業保健総合支援センターによる事業場への支援、産業医・産業保健スタッフ等への研修・情報提供にも取り組んでいます。

さらに、労働安全衛生総合研究所をはじめとする研究機能を活かし、労働災害の原因調査、化学物質等による健康障害の防止、アスベスト関連疾患や脊髄損傷など専門性の高い分野への対応、労災疾病等に関する医学研究・開発を進めています。医療の現場で得られた知見と、労働安全衛生に関する研究成果を結び付け、働く人を「治す」だけでなく、病気やけがを「防ぐ」、そして再び安心して「働く」ことまで支えることが、労働者健康安全機構の勤労者医療です。

近年、日本では働く人の高年齢化が進み、職業人生が長くなっています。病気のリスクを抱えながら働く人も増える中で、勤労者医療の役割はこれまで以上に重要になっています。労働者健康安全機構は、勤労者医療の充実、勤労者の安全向上、産業保健の強化を通じて、働く人一人ひとりが健康で、その人らしく働き続けられる社会の実現を目指します。

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