職場巡視のポイント(労働衛生の基本④)

職場巡視のポイント

1.職場巡視の意義と目的

 職場巡視とは、作業環境を実際に見て、安全衛生上の問題点を見出し改善していくことを目的としています。事業者は産業医に対して、職場巡視を実施する機会と情報を提供しなければなりません。産業医としても、作業の現場を実際に訪問して定期的に巡視することで、作業環境管理、作業管理、さらには健康管理を有機的に結び付けることが可能となり、職場に貴院した健康上の課題の改善につなげることができます。また、産業医が職場巡視を通して業務内容の理解を深めておくことは、労働者の適正配置の判断にとても役に立ちますし、職場の風土や企業自体への理解にもつながります。つまり、産業医にとっての職場巡視は、労働者や職場を深く理解するための一種の「職場の診察」のようなものであるといえるでしょう。
 このため、表1にあるように、産業医の基本的業務として月1回の職場巡視が労働安全衛生法、および労働安全衛生規則に規定されています。また同様に、衛生管理者には週1回の職場巡視も規定されています。これらの各職種間の職場巡視の情報を衛生委員会や各職場巡視時に互いに共有しておくことで、産業医にとっても、衛生管理者にとっても、より充実した職場巡視となります。

2.職場巡視の実際と活かし方

 職場巡視を実施するにあたり、全体の流れを図1にまとめました。職場巡視においても、PDCAサイクルを意識して、職場純真の計画、実施、評価、改善という全体の流れに沿って行います。月に1回の職場巡視を「実施するだけ」にせず、PDCAサイクルの中で改善までつなげていくことが大切です。

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